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アクタージュ(第52話)のネタバレ!
迫りくるラストで阿良也は思い出していた。
「カムパネルラが川に落ちたんです」
それはまだ阿良也が巌裕次郎の下で役者になる前のことでした。
七生たちの練習する様子を眺めていたのは、ラストシーだった。
「おっさん、どういうことだよ」
ラストシーンを終わった途端、阿良也は巌に詰め寄った。
「なんでいつも同じところで終わらせるんだよ」
俺は続きが見たいんだと言い寄る阿良也。
また始まったと阿良也の癇癪に演者は呆れていました。
シナリオ通りなら、カムパネルラは音もなくジョバンニの元から立ち去る。
一人取り残されたジョバンニは気づけば元の世界に戻っていて、カムパネルラの死を教えられる。
けれど、阿良也は舞台のラストシーンに納得していなかった。
「カムパネルラは死んだけど、ジョバンニは生きている」
阿良也の言い分に周りは戸惑いました。
訳が分からないと腫物でも扱うように。
阿良也自身も分かっていた。
自分が皆と違うところで怒ってしまうこと。
そして悲しくなることに。
「物語を終わらせるのは作り手の勝手な都合か」
巌は起こりませずに、阿良也の言い分を素直に受け止めた。
そして、阿良也に向き合った巌は改めて言いました。
「お前、やっぱり役者になれよ」
舞台に漂っていたスモークが晴れ、ジョバンニは元の世界に戻ってきました。
河原に佇むジョバンニと川底を覗き込む人たち。
「カムパネルラが川に落ちたんだ」
――人は死ぬ
「もうダメです。45分経ちましたから」
――必ず死ぬ
「僕、もう帰らなくちゃ」
ジョバンニは踵を返して水辺から離れた。
――だけれど、俺の人生は続く。
舞台の照明が落ち、阿良也は舞台袖に戻ってきた。
ふらっと倒れそうになる阿良也はアキラと亀が受け止めました。
「ぼろぼろの初日だった」
阿良也の言葉に、皆が概ね同意しました。
「でも明日があるから」
夜凪は清々しい表情で言いました。
アキラや演者たちは夜凪の言葉に驚き、言葉を返すことを忘れていた。
阿良也は夜凪を連れ、カーテンコールのために舞台へと進みます。
「笑って、景」
七生は夜凪に笑うよう促しました。
夜凪は観客の多さに驚いていた。
――人が成長する瞬間が見れた良い芝居だった。
人は必ず死ぬ。
誰かの血肉となって、俺たちの血肉となって。
だから別れの言葉は「さようなら」でなくいい。
「ありがとうございました」
夜凪の初日の舞台は幕を閉じた。
スマートフォンに表示された巌裕次郎の訃報のニュース。
「しばらく荒れそうね。日本を代表する演出家の死と新星の発見」
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アクタージュ(第52話)の感想!
長かった初日の舞台が終了しました。
阿良也の咄嗟の行動で止まってしまったラストシーンも、夜凪と巌の信頼で何とか乗り切ることができました。
夜凪の演技を通して、阿良也は巌の死と向き合い、そして夜凪自身もまた成長することになりました。
結果として演者の誰もが成長するものとなった初日だったと思います。
演出家の死によって幕を閉じた初日。
夜凪のセリフの通り、明日も明後日も舞台は続いていきます。
この先、演出家を失った彼らがどのような舞台を魅せるのか楽しみです。
巌の死と夜凪の成長はこの先世の中に何を齎すのでしょうか。
次回も見逃せません!
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