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ランウェイで笑って(第80話)のネタバレ!
”Aphro I dite”の新しいラインの責任者になることを告げられた綾野遠。
しかし”Aphro I dite”代表の綾野麻衣が出した条件はに独立も同線のものだった。
コンセプトにデザイン、素材、流通経路に至るまでも全ての綾野遠の判断に任せるというものだった。
朝、目を覚ました綾野遠はローブを脱いで着替える。
覚えていないはずのスラムでの日々が脳裏をよぎるから、遠は寒さが嫌いだった。
「ばあ様と出逢わなければ、服とも出会えなかった」
あったかいなと遠は袖を通した上着を着て呟く。
「ばあ様、もう一度説明してくれる?」
遠は今聞いたばかりの説明をもう一度お願いする。
「あなたをチーフデザイナーとした新ラインを作る」
綾野麻衣はため息一つ吐かずに、もう一度説明を始める。
「ブランド名は自分で決めなさい」
――普通、ブランド名はボスが決める。
「何をコンセプトに服を作るかも決めなさい」
――ブランドのコンセプトを決めるのもボスのはず。
「立ち上げ後の運営も任せるわ」
――それもボスが決めるもの。
「それじゃまるで“ボク”と“ばあ様”が対等みたいじゃないか」
遠は感じた事、思ったことを素直に言葉にする。
「対等でいいって言ってるの」
綾野麻衣は否定することなく、肯定する。
遠は今聞いた説明をなぞるように確認する。
たかが22歳の若造を新しいラインの責任者に据え、服のコンセプトから活動方針までも”Aphro I dite”の代表である綾野麻衣は口を出さない。
「そう」と綾野麻衣は短く答える。
遠は微笑む。
「そんなの独立となんら変わりないじゃないか!?」
綾野麻衣の机を怒りのままに叩く。
「嫌ならアプロを辞めなさい。認めた上でも采配してるの」
綾野麻衣は真っ直ぐと遠の目を見て言う。
「分かった。辞める」
遠は考えることもせずに、二つ返事で辞めると返す。
綾野遠が”Aphro I dite”を辞めるという報せはすぐに社内を駆け巡った。
「思い通りにいかないね」
遠は自室でレゴ人形を弄りながら呟く。
しかし、いつぶりだろうと少しだけ嬉しそうでもあった。
――パタンナーにならない僕には興味ありませんか?
芸華祭本戦前に育人の言った言葉を思い出す。
遠には、生地調達のツテも資金の蓄えもあり、流通経路もなんとかなる。
レゴブロックで組み立てた模型を前に、遠は考える。
「想定外は、まだ人材が揃ってない」
独立するための人材だけが、遠には揃っていなかった。
育人に見立てたレゴ人形を指で弾く。
「次はどんあ約束をしよう」
遠に少し届かなくて、冷や汗をかくくらい高い壁がいい。
綾野麻衣の部屋でのことを思い出す。
「もうばあ様の真似をしなくてもいいのか」
一方、綾野麻衣は各ラインのチーフデザイナーを集め、これからの方針を伝える。
柳田と石橋はニューヨーク、佐久間は東京、そして綾野麻衣はパリで、コレクションを行う。
その後、”Aphro I dite”主催の合同展示会を開催する。
「その展示会で、4ラインの全てで売り上げ上位を独占する」
「お披露目はアプロの合同展示会にしよう」
遠は自らが立ち上げたブランドのお披露目を、”Aphro I dite”主催の合同展示会と決める。
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ランウェイで笑って(第80話)の感想!
あまりにも非情な采配に怒る遠の気持ちは分からなくもないです。
芸華祭で綾野麻衣の買い付け記録を超えれば、独立を認めると言われていました。
あくまで、遠の目標は独立することであり、”Aphro I dite”の中で出世することではないです。
それはきっと綾野麻衣も当然知っているのだと思います。
それでも、自分の後継者とするために遠を引き取ったのですからきっと手放したくはないのでしょう。
遠は自分のデザインを形にできるパタンナーを求めて、パタンナーとして才能を持つ育人を狙っています。
この先、どのようにして育人を懐柔するのでしょうか?
次回も見逃せません!!
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