「BE BLUES!」のネタバレと感想を紹介します!
週刊少年サンデー 2019年2,3号 2018年12月12日発売分です。
BE BLUSE! 第359話 ネタバレ
優希は膝をつき、茫然と立彦を見つめる。思わずにはいられなかったのだ。
(龍ちゃんが怪我しないままで来れていたらああだった、とか思ってしまった……)
「オレにはあんなプレー一生できないっス!」
「光一、誰があんなプレー求めるかよ」
「ありがたいっス!」
「後方からのロングボールの落下点を瞬時に見極める判断力、トラップからフィニッシュまでボールを落とさない発想と、実行できる度胸……。シュートも強烈なドライブ回転をかけたスーパーショット! でも、何より凄いのは、その全てをトップスピードのもとでやりきった集中力! そこがDFとGKにつけ入るスキを一分たりとも与えなかった要因だな!」
立彦のプレーに観客が沸き立つ。ミルコ・コヴァッチすらも驚きを隠せない。
「あれはモンスターだ」
仲間たちに囲まれる立彦。絶頂を感じる立彦は、語りだす。
「オレには理想がある。レッズに入ってからずっとそれを追いかけてきた……。あいつみたいにならなきゃ、ならなきゃってそればっかり……」
「立彦! おまえ一条なんかとっくに超えてんだよ! いつまで引きずってんだよ!!」
「まあまあ慶吾~。そんな簡単なハナシじゃないんしょ、な!」
「ん」
現実の龍ではなく、理想の龍だからこそ大きくなる。
龍があのままできていたらこうだ、もっとこうなっていたんだ、と。
「そりゃ永遠に追いつかねぇってこったよな」
いきなり膝をつく立彦。
彼は今、自身の積み重ねた努力がやっとその理想と重なったことに心から喜んでいるのだ。
常に彼の努力を見ていたチームメイトが一番よく知っている。
その光景は、龍に劣等感を抱かせるものだった。
「やばいな、あいつら……」
「あんなおえおせだったのが、キツい一撃でひっくり返されて……。だいぶガックリきてるぞ」
ボードには、武蒼1点、レッズ2点と出ている。
優人が龍に話しかけた。
「龍ちゃん、立彦……凄いね」
「ああ」
龍に向かって右手を指さす立彦。
「てめえがポンコツになる以前ならやってそうなプレーだったな」
「桜庭……」
「くやしくねーのか、自分のプレーパクられて。よりにもよって久世立彦に! ……よぉ!!」
「オレのプレー……?」
問い返す龍。
「オレにはあんなアイディアも実現する技術もない。立彦だから可能なプレーだよ……」
「おとなしく脱帽かよ。これだからお利口ちゃんは……くやしいさ!!!」
「立彦も三石も! 荻元もすげえ!! レッズすげえ!!! だから、力を合わせようぜ! 優人、桜庭! 勝つためにな!!
BE BLUES! 第359話 感想
龍はもはや高校生ではないでしょう。(笑)
大怪我から復活してやっと日本代表かと思えば、不可抗力の怪我でリタイヤ、公式戦で過去の仲間が「もしも」の自分の将来そのもののようだというのに、この落ち着き!
立彦も龍の怪我からずっと縛られて生きてきたのでしょうから、今回の勝負で吹っ切れて良かったですね。
ですが、彼にとってもこれからが大変でしょう。
この戦いで理想の龍と現実の龍の違いを見てしまうのです。
それは、何もできなくなってしまった龍ではなく、できないからこそ違う可能性を模索した龍、という意味です!!
この二人はいつか代表として相まみえることでしょう。
その際のポジションは、過去と反対になっているかもしれませんね。
次号に乞うご期待!!